アトピー完治までの回顧日記

ステロイド一切不使用。

2020/5/21 漢方クリニック初診

緊急事態宣言で東京とは思えないほど静かな街のなか、漢方クリニックに伺いました。待合室は10人も入れない小さなクリニックで先生はお一人で看護師さんもいません。

50〜60代くらいの物腰の柔らかい、とても穏やかな男の先生で、私が症状をお話するとじっくり聞いてくれます。アトピーの患部は滅菌パッドで保護していたため、撮っておいた写真をお見せしました。皮膚科ではないため、患部の外用処置はできず、滅菌パッドをはずしてまた元に戻すのが大変だからです。その後、血圧測定、舌診、脈診、腹診、と漢方の診察方法「四診(ししん)」をしてくれました。

結果「余分な水分と熱が身体にこもっていますね」と言われました。さらに「漢方薬は相性があうかどうか飲んでみないとわからない部分もある。まずは2週間飲んでみてください。もし症状がひどくなったりしたら電話でもいいので連絡ください」と、水分代謝をよくする代表的な漢方煎じ薬を処方されました。クリニックの近所に煎じ薬を出せる調剤薬局が3軒もあり、10分程度の待ち時間で煎じ薬を調剤してくれました。

先生は診察が終わると自ら診察室のドアを開けて「お大事にどうぞ」と言って見送ってくれます。そんなことしてくれるお医者さんは見たことがなかったのでびっくり。穏やかで謙虚な姿に信頼できそうな先生でよかった、と思いました。

漢方治療は長期間かかりますし、症状も悪化するため、先生への信頼感は重要です。アトピーの患者さんのなかにはあちこちのドクターを訪ね歩き「ドクターショッピング」と揶揄されることがあるようですが、それはろくに話も聞かず「はい、ステロイドアトピーは治らないから上手につきあって」と言うドクターが多すぎるからだと思います。ドクター側からすると「またアトピーか」という程度でしょうが、かゆみやひどい見た目、とめどなく出る浸出液などに支配される患者は常時不安にさいなまれています。丁寧に話を聞いて「お大事に」とドアを開けてくれるだけでも「きちんと自分を診てくれた」と心が軽くなるものです。本当によい先生に出会えてよかったと思いました。