アトピー完治までの回顧日記

ステロイド一切不使用。

2020/5/21 腕のよさそうな漢方専門医を探しだす

実は私は新卒から約5年間、漢方薬局チェーンの広報担当として働いていました。そのため、漢方薬局だと健康保険が使えず高額だし、漢方の診断方法である「脈診」「腹診」ができないこと(身体を触るのが医療行為のため)、また、その人その人にあわせた「オーダーメイド処方」ができないことを知っていました。
漢方薬の本当の力を引き出すには「オーダーメイド処方」というのがポイントなので、ちょっとご説明します。
例えば、風邪の漢方薬で有名な「葛根湯(かっこんとう)」は以下の7種類の植物の根っこや実、茎などがミックスされているのですが、薬局ではこの7種類、この分量の葛根湯しか販売できません。

■葛根湯(ツムラ医療用粉薬)
1.葛根(カッコン) 4.0g
2.大棗(タイソウ) 3.0g
3.麻黄(マオウ)  3.0g
4.甘草(カンゾウ) 2.0g
5.桂皮(ケイヒ)  2.0g
6.芍薬シャクヤク)2.0g
7.生姜(ショウキョウ)2.0g

「えっ?当たり前でしょ」と思うかもしれませんが、元来、この7種類の植物は「生薬」といい、それぞれに薬効があるのです。例えば、身体を温める効果のある7番の生姜(ショウキョウ)は、私のようにアトピーでひどい炎症があり、身体に熱がこもっているときには火に油を注ぐようなものです。逆に6番のシャクヤクは、抗炎症作用があり、私にはぴったり。知識のあるお医者さんであれば「葛根湯からショウキョウを抜き、シャクヤクの量を増やした私専用のオーダーメイド漢方薬」を処方することができます。
そして、この「オーダーメイド処方」ができるのは「煎じ薬」だけ。最近普通の病院でも処方される漢方の粉薬(ツムラの番号表示されているもの等)は「葛根湯」は「葛根湯」としてパックされているので、当たり前ですが「ショウキョウだけ抜く」や「シャクヤクを増やす」とこは不可能です。
しかし、このような漢方の専門知識をもつお医者さんはかなり少ない。ダンナがお世話になっていた漢方専門医院も大阪にありましたが、全国から患者さんが押し寄せ、週末は2時間待ちなんて状態でした。ダンナはその頃転勤で大阪にいたため近所でしたが、今は私とともに東京にいるので、大阪まで通院するのは無理。休業中で時間はたっぷりあったので、とにかく東京に煎じ薬をオーダーメイド処方できる漢方専門医がいないかネットで探しまくりました。
結果、よさそうなところが2件ヒット。漢方専門医となると「西洋医学はダメだ」と偏った考え方をするちょっと変わった先生もいるため、西洋医学にも精通するお医者さんを探しました。しかしネットだけではわからないため電話で以下をヒアリング。

1.煎じ薬が処方できるか
2.煎じ薬の調整(オーダーメイド処方)ができるか
3.四診(漢方の診察方法)ができるか
4.西洋薬も処方できるか

2件とも上記4ポイントはクリアしましたが、アレルギー科があり、アトピー実績の多い小さなクリニックに決めました。予約無しで初診受付OKとのことでしたので、すぐにでかけました。