アトピー完治までの回顧日記

ステロイド一切不使用。

2020年12月〜 ひっかくと完治

2020/10/10の大爆発を境に激しい症状からは卒業。その後は牛歩ペースで快方していきましたが、やはりカユミは依然として残っていました。

特に就寝中にかゆくなるため、無意識にバリバリとひっかいてしまいます。すると翌朝にはキズが出来て、そこにジクジクとした汁が出ています。しかしその汁はアトピーの激しい症状のときにあふれ出ていた汁とは様子が違い、とめどなく出るわけではなく、キズを覆う程度に出ると止まって乾いていきます。

そこで、アトピーのひっかき傷には「湿潤療法」がよいと信頼できる情報源から聞いていたので試してみました。湿潤療法とは簡単にいうとキズパワーパッドをひっかき傷に貼るということです。

ただ貼るだけでは菌が繁殖するので、まずは傷口をきれいにします。やり方は簡単。水道の流水で30秒以上洗い流すだけです。これだけで悪い菌は洗い流されるそうで、消毒薬は一切使いません。消毒薬を使うと正常な細胞も傷つけてしまうらしいです。

傷口を洗ったら清潔なタオルで水分をとります。私は天然の抗菌効果がある竹繊維100%のタオルを使いました。きれいになったらキズパワーパッドを貼ればよいのですが、お値段も高いしサイズも規定サイズしかないので使い勝手がよくありません。いろいろ探すと、瑞光メディカルというメーカーさんが出している「ハイドロコロイド包帯アドバンス」という湿潤療法用の絆創膏を見つけました。これは10cm×40cmのロール状で、傷口にあわせたサイズに自分で切り取って使うことができます。ネットでまとめ買いすると送料いれてもひとつ990円だったため、これをセレクト。

試してみると抜群の効果。キズのヒリヒリした痛みもなくなるし、そのままシャワーしても剥がれないし、治りも早い。ハイドロコロイドを貼ると、傷口から出る汁をほどよく吸ってくれて見た目はスライスチーズのようになります。毎日夜のシャワー時に剥がして、傷口を流水で30秒以上流します。清潔なタオルで水分をとったら新しいハイドロコロイドを貼ります。それを3日くらい繰り返すと傷はほとんど治っています。

そして、驚いたのは傷が治るとアトピーも完治するところが出てきたことです。しかし、一度の湿潤療法で完治することは稀で「かゆくなる」→「容赦なくひっかく」→「ジクジク傷になる」→「ハイドロコロイドを貼る」→「傷は治る」まではいくのですが、傷が治って汁がでなくなっても患部を触りザラザラする、もしくは赤みが残っている状態だとある日またカユミが襲ってきます。そのため「ひっかく」→「傷になる」→「ハイドロコロイドを貼る」→「傷が治る」を同じ患部で何度か繰り返します。そしてこの循環を何度か経験するうちに、アトピー完治になる前兆がわかってきました。

ハイドロコロイドで傷が治り、汁が出なくなった状態の皮膚が滑らかになっている、というのがアトピー完治の合図でした。また、ほんの数回の湿潤療法アトピー完治になる患部がある一方、何十回も繰り返さないと完治しなかった部分がありました。そして、傷が治ってまだ患部がザラザラしていても次のカユミがすぐに起こるかというとそうでもありません。傷が治ってしばらくは小康状態を保っていたのにある日また異常なカユミを感じてバリバリひっかく、というサイクルでした。その「カユミXデイ」は、私の場合は生理前一週間の時期に起こることが多く、生理が終わると同時に傷も治っていきました。それを通院時に先生に伝えると「生理前に体調変化があるのは漢方でいう瘀血(おけつ:血液の状態がよくない)の状態」とのことで、瘀血解消の生薬を追加してくださいました。

そしてもうひとつアトピー完治の合図がありました。それは引っ掻いた傷が深くキレイにできあがっているときです。傷なのにキレイというのはおかしいのですが、そのような傷が朝起きたときに出来ていると嬉しくて朝からルンルン気分になりました。深い傷ができて嬉しいって「ドMなのか亅と思われるかもしれませんが、これでアトピーが完治すると思うと飛び上がるほど嬉しくなりました。

通院の際に先生に上記をお伝えすると「普通はひっかくと悪化するのですが不思議ですね。でもひどいニキビを治すのに外科手術をして患部を切除する方法があるのですが、それを自ら引っ掻くという手法で自然とやっているのかもしれませんね」とおっしゃってくださいました。その言葉にますます自信がつき、これからは漢方煎じ薬とともに、ハイドロコロイド湿潤療法で治療すれば確実に完治すると確信しました。

アトピーはひっかかなければ治る」と公言している皮膚科のドクターも多いようですが、かゆいもんはかゆいのです。「ひっかくな」というのは「空気を吸うな」と言われているのと同じくらい無理な話なのです。ダンナのアトピーを完治させた大阪の漢方医院の先生はよく「医者や漢方薬が治すんじゃない。あなた自身がお医者さんなんやで」「漢方は自分で治す力を引き出してくれるだけや」と口ぐせのようにおっしゃっていたそうですが、本当にその通りだな、と思います。

漢方で治す力を取り戻せば、治している最中に余計な行動を身体がするとは思えず「ひっかく亅という行為も治すために自然とやってくれているのでないかとさえ思うようになりました。私にとってひっかく行為は自分で自分に施す外科手術だとさえ思います。


完治する合図。ひっかいたところが深くキレイなキズになっている
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ハイドロコロイド貼付。汁を吸ってくれスライスチーズみたい(笑)


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ひっかきから3日目。汁は止まり、うすい皮膚ができていて、触ると滑らか。
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ひっかきから5日目。


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13日目。薄い皮がはがれてくる

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16日目。すこし跡が残るものの完治。


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ちなみに湿潤療法に使ったハイドロコロイド絆創膏はこちらです。

http://www.zuiko-medical.co.jp/product08.html#top_box_s